腰痛にもあらゆる症状と原因がありますが、ほとんどの痛みはストレッチで治すことができます。
逆に、しっかりとストレッチをしなければ、慢性的な腰の痛みを取ることはできません。
マッサージやカッピング、低周波治療器などあらゆる腰痛対策グッズを使っても、単なる一時しのぎです。
時間もかかるしめんどくさいことではありますが、しっかりとストレッチを行い腰痛を改善させましょう。
しかし、腰痛対策のストレッチは腰を伸ばせばよくなるわけではありません。
腰痛の原因となる筋肉は、
- お尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)
- 太ももの筋肉(大腿四頭筋・腸腰筋)
- お腹外側の筋肉(腹斜筋・腹横筋)
- 腰の筋肉(脊柱起立筋)
と、複数あるからです。
この記事では、腰痛を起こす筋肉とそこの筋肉に対するストレッチをまとめてご紹介します。
「ここのストレッチが腰に効いてる」と感じたら、きっとその筋肉が硬いせいで腰痛を引き起こしているのでしょう。
また、ひとりでのストレッチには限界があります。
それぞれの筋肉ごとに、ストレッチポール(フォームローラー)の使い方も合わせてご紹介します。
ストレッチポールと呼ばれる細長いポールは、細くて柔らかいので、ストレッチ効果はありません。
ストレッチにには、こちらの短くてデコボコしたフォームローラーを購入しましょう。
目次
お尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)のストレッチで腰痛改善
もっとも腰痛の原因となるのは、腰ではなくお尻です。
実際に多くの腰痛患者を抱える接骨院の先生も、「ほとんどの腰痛持ちは、中臀筋と腸腰筋を伸ばせば治る」とも言っています。
腰痛になりやすいお尻の筋肉は、中臀筋と大臀筋があります。(小臀筋は、奥の筋肉なので気にしないでください)
お尻の表面に広がる大臀筋もそうですが、お尻の脇に付いている中臀筋は、多くの腰痛の原因となっています。

お尻の筋肉の位置
お尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)のストレッチ
お尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)を伸ばすストレッチで、もっとも効果的なのはこちらです。
- あぐらの姿勢になって、片方の足をもう片方の足にのせます。
- お尻の筋肉が伸びるように、前へと体重をかけます。
- 腰の付け根や、お尻全体が伸びるようにストレッチしていきましょう。

大臀筋を伸ばすストレッチ
さらに、中臀筋(お尻の外側)もストレッチするには、この体勢から体を横に反らせましょう。
そのときに、ヒジをヒザにかけると、さらに腰を反らせることができるのでストレッチ効果が増します。

お尻(中臀筋)のストレッチ
ストレッチポールでお尻の筋肉(中臀筋)を伸ばす
大臀筋は、先ほどのストレッチで効果があるのですが、中臀筋はストレッチに限界があります。
しかし、もっとも腰痛に起因する筋肉は、中臀筋です。そこで、ストレッチポールの出番です。
- 体を横向きにして、片方のヒジで体を支える
- ストレッチポールをお尻の外側の位置(中臀筋)に置く
- 効く場所があるはずなので、見つけてグリグリする

ストレッチポールで中臀筋を伸ばす
中臀筋をほぐすには、ストレッチよりもマッサージの方が効果があります。
しかし、ストレッチポールがあれば、自分ひとりでもストレッチ効果が現れるようになりました。
中殿筋や腸腰筋など、フォームローラーの使い方を動画でまとめました。(作ったのは、わたし本人です。)
一日中椅子に座っていると、お尻がガチガチになります。腰痛の原因となるので、しっかりとストレッチしましょう。
太ももの筋肉(大腿四頭筋・腸腰筋)のストレッチで腰痛改善
お尻の筋肉に次いで腰痛の原因となるのは、太ももの筋肉です。
太ももの筋肉と言っても、裏側の筋肉(ハムストリングス)ではなく、前側の筋肉(大腿四頭筋・腸腰筋)です。

腸腰筋は股関節についている筋肉
慢性腰痛や座骨神経症など、ほとんどの腰痛の原因は、「反り腰」です。
そして、「反り腰」の原因は、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋・腸腰筋)が硬くなっているからです。
なので、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋・腸腰筋)をストレッチすれば、体の歪み・反りが改善し、腰痛が治ります。
太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)のストレッチ
太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)を伸ばすストレッチで、もっとも効果的なのはこちらです。
- 仰向けになり、片方のヒザを曲げる
- 曲げた方の足のつま先が、腰につくようにする
- 上半身を倒して、太ももが伸びるようにストレッチする

大腿四頭筋のストレッチ
わかりにくい方は、こちらのストレッチ動画もご参照ください。実際にストレッチが始まるのは、0:44~です。
腸腰筋のストレッチ
大腿四頭筋を伸ばしたら、次は腸腰筋のストレッチです。腸腰筋は、大腿四頭筋よりもさらに奥にあり、骨盤についています。
腸腰筋を伸ばすストレッチで、もっとも効果的なのはこちらです。
- ヒザ立ちをして、片足を曲げる。
- 同じ方の手で、曲げた足を背中の方で持つ。
- 腸腰筋が伸びるようにストレッチする。

腸腰筋のストレッチ
こちらのストレッチは、腸腰筋を伸ばすのにとても効果があります。しかし、体勢が辛いのとヒザを痛めることもあります。
腸腰筋を伸ばすには、ストレッチポール(フォームローラー)が効果的です。
ストレッチポールで腸腰筋を伸ばす
- 両ひじを立てる
- ストレッチポールをお尻の脇に当てる
- 腸腰筋を伸ばすようにグリグリする

ストレッチポールで腸腰筋を伸ばす
腸腰筋を伸ばすストレッチはどれも辛いものが多いので、ストレッチポール(フォームローラー)で簡単に伸ばしましょう。
お腹外側の筋肉(腹斜筋・腹横筋)のストレッチで腰痛改善
お尻・太ももと続いて、次に考えられる腰痛の原因は、お腹外側の筋肉(腹斜筋・腹横筋)です。
お腹の外側には、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋と大きく分けて3つの筋肉があります。

お腹外側の筋肉(腹斜筋・腹横筋)は、マッサージしにくい場所でもあります。
ストレッチでしか伸ばせないので、しっかりと時間をかけてストレッチしていきましょう。
腹斜筋・腹横筋のストレッチ
腹斜筋・腹横筋は、まとめてストレッチできます。
立った状態で腰を左右に反らせるだけでストレッチ効果はありますが、もっとも効果があるストレッチはこちらです。
- できる範囲で開脚して、片方の足を引き寄せる。
- 伸びた脚へと両手を伸ばす。ヒザを曲げていいから、つま先を掴む。
- 腰をねじって、腹斜筋・腹横筋を伸ばすよう意識する。
- 上を向くと、さらにストレッチ効果が増す。

腹斜筋・腹横筋のストレッチ
ストレッチポールで腹斜筋・腹横筋を伸ばす
お腹外側の筋肉(腹斜筋・腹横筋)には、ストレッチポール(フォームローラー)も効果的です。
実際に、スポーツ選手が、ストレッチポールを使って、腹斜筋・腹横筋を伸ばしているのをよく見かけます。
- 体を横向きにして、片方のヒジで体を支える
- ストレッチポールをお腹の外側の位置(腹斜筋・腹横筋)に置く
- 効く場所があるはずなので、見つけてグリグリする
先ほどの、中臀筋を伸ばした方法とほとんど同じです。

ストレッチポールで腹斜筋・腹横筋を伸ばす
腰の筋肉(脊柱起立筋)のストレッチで腰痛改善
今まで紹介したストレッチでも腰痛が治らない場合は、腰の筋肉(脊柱起立筋)が原因かもしれません。
脊柱起立筋とは、背骨に沿ってある筋肉群のことです。

腰の筋肉(脊柱起立筋)が原因で腰痛になるひとは、姿勢がいいひとが多いです。
姿勢がよすぎて腰を反ってしまい、腰の上の方の筋肉を痛めてしまうのです。
座骨神経痛の方は、脊柱起立筋は関係ありません。太ももとお尻の筋肉を重点的にストレッチしましょう。
腰の筋肉(脊柱起立筋)のストレッチ
腰の筋肉(脊柱起立筋)を伸ばすストレッチで、もっとも効果的なのはこちらです。
- 体育すわりのように、ヒザを曲げて腕で抱える。
- そのまま後ろへと倒れる。
- 腰の筋肉を伸ばすように、ゴロンゴロンする
こちらのストレッチは、骨盤を緩める作用もあります。

腰の筋肉(脊柱起立筋)を伸ばすストレッチ
以上のストレッチをすれば、ほとんどの腰痛は改善されるはずです。
「ここのストレッチが特に効く」という部位があれば、重点的に伸ばしていきましょう。
もし、ストレッチでも治らない強い痛みがあるのであれば、レントゲンやMRIで原因を探してみてください。
一度ヘルニアになってしまったら、ストレッチで痛みは取れません。日頃のストレッチを惜しみなくしていきましょう。
ストレッチは部分的ですが、ヨガなら体系的に腰痛を改善することができます。
時間がある方は、こちらのヨガを試してみてください。ヨガは、細かい筋肉まで伸ばせるのでオススメです。
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